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ドミノ R5 は Unicode を含む 16 種類の異なるキャラクタセットグループ(言語グループ)をサポートしています。日本語のように、1言語に対応する言語グループもあります。中央ヨーロッパのように、複数のキャラクタを使用する地域に対応する言語グループもあります。
1つの1次キャラクタセットと、複数の2次キャラクタセットグループを指定できます。これらの設定は、インバウンド(MIME からノーツ CD)とアウトバウンド(ノーツ CD からMIME)の変換に影響します。
インバウンド用の設定には、受信した MIME または 非 MIME メッセージにキャラクタセットの情報が含まれない場合に、キャラクタセットの自動判別をすることが必要です。ドミノは正確に(完全にではありません)、中国語(簡字体)、日本語、韓国語、中国語(繁字体)で使われている多種のキャラクタセットを区別できます。自動判別をより正確に実行するには、ドミノにキャラクタセットの優先順位を割り当てておくことが必要です。
たとえば、受信したメッセージが EUC-KR(韓国語のキャラクタセット)または GB2312(中国語(簡字体)キャラクタセット)のいずれかである可能性が高いとします。この時、優先順位を指定した1次キャラクタセットと2次キャラクタセットに基づいて、どちらのキャラクタセットとして解釈するかが決まります。1次キャラクタセット、2次キャラクタセット(複数を指定している場合でも順序は関係ありません)、オペレーティングシステム(たとえば Windows NT のロケール)の順序で、優先順位が高いと判断されます。
アウトバウンド用の設定では、ドミノはメッセージのテキストに基づいて MIME キャラクタセットを選択します。タイ語のメッセージように、キャラクタセットが明白な場合もあります。ヨーロッパ言語のように、重複する部分が多く、使用する MIME キャラクタセットの判別が難しい場合もあります。1次キャラクタセット、2次キャラクタセット、オペレーティングシステムの順序で、使用するキャラクタセットの判別が行われます。たとえば、メッセージに韓国語とも日本語とも判別できるすべてのキャラクタセットが含まれているとします。このような場合に、1次キャラクタセットと2次キャラクタセットの設定を基にして、使用するキャラクタセットを決定します。
メモ ノーツ クライアントでは、ユーザーの個人アドレス帳にある MIME 言語設定文書に設定する1次キャラクタセットと2次キャラクタセットを追加で使用できます。たとえばエンコードダイアログにデフォルトで表示されるキャラクタセットを決定するために使用します。
フィールド | 設定値 |
1次キャラクタセットグループ | 組織で使用する適切な言語や領域を選択 -- たとえば、日本語 |
2次キャラクタセットグループ | 組織で使用する適切な言語や領域を選択 -- たとえば、西ヨーロッパ諸国語 |
このタブでは、インターネットに対してインバウンドとアウトバウンドのメッセージの受信確認を受け取るかどうかを指定できます。
フィールド | 設定値 |
受信確認 | [有効] に設定すると、アウトバウンドやインバウンドの SMTP メッセージの受信確認を受け取れます。インバウンドメッセージでは、Disposition-Notification-To と Return-Receipt-To のどちらもサポートしています。デフォルトは [無効] です。 |
このタブのフィールドはインバウンドメッセージの変換方法を制御します。
フィールド | 設定値 |
1行の文字数 | インバウンドメッセージの本文の1行の最大文字数です。メッセージに、URL などの空白がない長い文字列が含まれる場合に有用です。デフォルトは 75 です。 |
メールのキャラクタセット情報が無い場合、自動判定を行う | [はい] を選択すると本文に使用するキャラクタセットをその内容から判断します。ASCII 以外のキャラクタセットでエンコードされた非 MIME メッセージをいつも受信するサイトで便利です。忠実度は増しますがパフォーマンスは低下します。デフォルトは [いいえ] です。 |
このタブのフィールドはアウトバウンド SMTP メッセージの変換方法を制御します。
フィールド | 設定値 |
添付ファイルのエンコード方法 | アウトバウンド SMTP メールの添付ファイルのエンコード方法を設定します。 次のどれかを選択します。 - [Base64](デフォルト) - [Quoted Printable] - [UUencode] |
メッセージコンテント | メッセージの変換方法を設定します。次のどちらかを選択します。 - [ノーツ形式からインターネットメール形式に変換](デフォルト) - [MIME 形式とノーツ形式をカプセル化したものを Multi-part alternative で作成]。内容とカプセル化の忠実度が増します。 |
タブをスペースに変換 | [はい] にするとテキスト内のタブをスペースに変換します。デフォルトは [いいえ] です。 |
アウトバウンドの1行の文字数 | アウトバウンドメッセージの本文の1行の最大文字数です。メッセージに、URL などの空白がない長い文字列が含まれる場合に有用です。 表か転送メールヘッダーがある場合は、1行の長さは2倍になるので 150桁まで改行は起こりません。デフォルトは 75 です。 |
インターネットアドレスが文書で定義されていない時、ノーツアドレスを検索 | [有効] にすると、[宛先] フィールドに値がなとユーザー文書でインターネットアドレスを検索します。 [無効](デフォルト)にすると、スペースを下線に変換し、ノーツドメインを % 記号にエンコードしてインターネットアドレスを作成します。たとえば、John_Smith%Notes@acme.com を作成します。 |
これらのフィールドを利用すると、各キャラクタセットグループに対して、キャラクタセットやフォントなどのデフォルト値を上書きすることができるようになります。
フィールド | 設定値 |
下のアウトバウンドメールオプションで、すべての可能性を設定 | このチェックボックスをオンにすると、ヘッダーと本文のキャラクタセットの設定ですべてのキャラクタセットを使用できます。これは非標準的なキャラクタセットを使用する多種な言語を設定するための詳細オプションです。 |
キャラクタセットグループ別の MIME 設定 | 設定時に異なるグループを選択できるから選択するためのリストです。文書の保存時に、どの値が設定されていても問題はありません。タブ間で切り替えを行う再に使用されるだけです。 |
フィールド | 設定値 |
HTML プロポーショナル | インバウンド SMTP メッセージのプロポーショナルフォントに使用されるフォントの種類。デフォルトは Default Scans Serif です。 |
HTML 固定ピッチ | インバウンド SMTP メッセージの固定ピッチフォントに使用されるフォントの種類。デフォルトは Default Monospace です。 |
HTML サイズ | インバウンド SMTP メッセージの HTML テキストに使用されるフォントのサイズ。デフォルトは 12 ポイントです。 |
プレーンテキスト | インバウンド SMTP メッセージのプレーンテキストに使用されるフォントの種類。デフォルトは Default Monospace です。 |
プレーンテキストサイズ | インバウンド SMTP メッセージのプレーンテキストに使用されるフォントのサイズ。デフォルトは 10 ポイントです。 |
[アウトバウンドメールオプション] セクション
メッセージのヘッダーと本文のキャラクタセットとエンコード方法を設定します。この設定は添付ファイルには適用されません。言語(地域)グループごとにデフォルトのキャラクタセットがあります。たとえば、日本語では ISO-2022-JP がデフォルトのキャラクタセットです。Shift_JIS や EUC-JP を選択することもできます。ヘッダーと本文には別々のキャラクタセットとエンコード方法を指定できます。
一般的に、アウトバウンドメッセージのヘッダーと本文には同じキャラクタセットを使用します。韓国語は例外で、ヘッダーと本文は別のキャラクタセットを使用して送信されます。デフォルト値はこれを反映しています。
次の表は、メッセージ本文と添付ファイルのエンコード方法の組み合わせのサポート状況です。
メッセージ本文のオプション | Base 64 | Quoted Printable | UUencode |
ロータス ノーツを使用しないユーザー [MIME] | はい | はい | はい |
ロータス ノーツを使用することも使用しないこともあるユーザー(推奨しません) | はい | いいえ | いいえ |
フィールド | 選択肢 |
ヘッダー - キャラクタセット | キャラクタセット。デフォルトのキャラクタセットは、[キャラクタセット別の MIME 設定:] で選択したキャラクタセットです。 |
本文 - キャラクタセット | キャラクタセット。デフォルトのキャラクタセットは、[キャラクタセット別の MIME 設定:] で選択したキャラクタセットです。 |
ヘッダー - エンコード | アウトバウンドヘッダーのエンコード方法。 次のどれかを選択します。 - [Base 64] - [Quoted Printable] - [なし](デフォルト) |
本文 - エンコード | アウトバウンド本文のエンコード方法。 |
フィールド | 設定値 |
元のヘッダーよりも Recent ヘッダーを優先する | [有効] にすると、 RFC822 Resent ヘッダーがある場合、通常のヘッダーの代わりに使用します。デフォルトは [無効] です。 |
ヘッダーからグループ名を削除 | [有効] にすると、すべてのグループ名をアドレスヘッダーから削除します。デフォルトは [いいえ] です。 |
それぞれの受信者のアドレスがどのアドレスヘッダーにも現れない場合、それらのアドレスを BCC リストに加える | [はい] にすると、宛名のアドレスとヘッダーのアドレスの違いを解決します。RFC822 に準拠しないアドレスは、メッセージのコピーの BCC にヘッダーフィールドに追加されます。デフォルトは [いいえ] です。 |
MIME でないメールや MIME でキャラクタセットが不明な場合、次の8ビットキャラクタセットを仮定 | [メールのキャラクタセット情報が無い場合、自動判定を行う] オプションが無効、またはキャラクタセット検索が失敗した場合、このキャラクタセットをデフォルトとして仮定します。 |
キャラクタセット名の別名 | キャラクタセット名の別名を入力して、MIME をネイティブ MIME に変換できるようにします。 別名を使用するとインバウンドメッセージのキャラクタセットネームタグを別のキャラクタセットであるかのように扱います。たとえば、"ISO-8859-1" を "KOI8-R" にマップしておくと、受信メッセージのデータがKOI8-R (キリル文字)である場合に、時々 ISO-8859-1 (西ヨーロッパ語)とラベルがついている環境などで便利です。 |
Macintosh 添付ファイルの変換のサポート
Macintosh 添付ファイルを送受信すると特有の問題が生じます。従来のオペレーティングシステムでは、ファイルは構造のないビット列として、ファイル名、作成日時などのわずかな説明情報を追加して保存します。Macintosh のオペレーティングシステム(MacOS)では追加情報が多く、ファイルを3つの部分に分けて保存します。
2. リソースフォーク:標準のシステムツールで操作できる構造化された情報です。文字列、音声、図形、コードセグメント、アイコン、GUI 要素などが含まれています。
3. データフォーク:構造化されていないバイトストリームです。
Macintosh ユーザーがこの問題に対処する従来の方法は、エンコーダの BinHex を使用して Macintosh ファイルをエンコードするものでした。BinHex では、Macintosh ファイルの3つの部分を ASCII キャラクタセットのサブセットを使用して単一のテキストファイルにエンコードします。。BinHex でエンコードした Macintosh ファイルは非 Macintosh システムで安全にメールしたり保存できます。Macintosh 上でデコードすると元の完全なファイルが生成されます。
BinHex は Macintosh 間ではすぐれた方法ですが、Macintosh ユーザーから PC ユーザーに、JPEG イメージ、QuickTime ビデオ、ロータス 1-2-3 ワークシートなどの有効なクロスプラットフォームデータを含むファイルを送信することもあります。BinHex はこのケースでは適切ではありません。BinHex 添付ファイルをデコードできる PC ユーティリティもありますが、手動の手順が増えてしまいます(ユーティリティを入手、インストールする手間のことではありません)。この問題を解決するためにインターネットコミュニティで RFC1740 という規格が定められました。Macintosh の添付ファイルをメールする場合に、Macintosh ユーザーにとって最大限の忠実度を維持しながらクロスプラットフォームデータを非 Macintosh ユーザーが受信できるようにする規格です。RFC1740 エンコードは、大半は、Macintosh 添付ファイルの送信に使用されます。
アウトバウンドの Macintosh 添付ファイルの MIME エンコード(ノーツからインターネット)
RFC1740 エンコード規格はアウトバウンド MIME 処理のとき、[Macintosh 添付ファイルの変換] フィールドが [AppleDouble(base64 のみ)] に設定されているときに使用されます。添付ファイルにリソースフォークがある]場合は、ノーツ形式から MIME へのコンバータは必ずリソースフォークを送信し、その後にデータフォークを送信します。MIME からノーツ形式へのコンバータは2つのフォークをどちらの順序でも処理します。添付ファイルにリソースフォークがない場合は、データフォークは「通常の方法」(標準の MIME)で送信されます。
メッセージが MIME としてアウトバウンドに送信される場合に、[Macintosh 添付ファイルの変換] フィールドが [BinHex] に設定してあり、ノーツ形式から MIME への変換が行われるときは、添付ファイルは application/mac-binhex40 として送信されます。
すべてのケースで、application/applefile 部分がなくても受信側ユーザーエージェントが添付ファイルを正しいクリエータで保存して添付ファイルが正常に起動するように、添付ファイルには MIME の x-mac-type と x-mac-creator パラメータが付加されています。
インバウンド(インターネットからノーツ)
Inbound、AppleSingle、AppleDouble、BinHex がサポートされています。Macintosh 添付ファイルはエンコード方法に関係なく、通常のノーツ Macintosh 添付ファイルとして保存されます。PC ユーザーにとってデータフォークに意味があれば、PC のノーツユーザーは添付ファイルを通常どおり起動できます。
次の例では、明記しない限り、「添付ファイルが通常どおり保存、起動できる」や「ノーツ内から起動できる」と記述してあれば、添付ファイルを正常に開くために必要なアプリケーションをユーザーのシステムにインストールしてあるものとします。MIME 準拠ユーザーエージェントを使用することも仮定します。
2. Macintosh Claris Emailer ユーザーが 1-2-3 ワークシートを2人のノーツユーザーに送信します。1人は Macintosh、もう1人は PC でノーツを使用しています。
どちらの受信者も 1-2-3 添付ファイルを完全な状態で受信します。Macintosh ユーザーは、添付ファイル名が何であっても、ノーツ内から起動したり、保存してからダブルクリックして起動できます。
PC ユーザーは、ファイル名が .WK1、.WK3、.123 などの 1-2-3 に関連付けられた拡張子で終わっている場合だけ、ノーツ内から起動したり、保存してからダブルクリックして起動できます。これは Windows の制限でノーツでは補完できません。
3. PC のノーツユーザーが 1-2-3 ワークシートを Macintosh Claris Emailer ユーザーに送信します。.
Macintosh では最新の 1-2-3 バージョンが 1-2-3 R1 なので、PC ユーザーはワークシートを 1-2-3 R1 ワークシートとして保存する必要があります。このワークシートはロータスが定義したプライベートの MIME タイプ X-Lotus-123R1 としてエンコードされます。これはプライベートの MIME タイプなので、通常、Claris Emailer では理解できません。したがって、添付ファイルには正しいデータが含まれていますが直接起動することはできません。まず、1-2-3 を起動し、[ファイル] - [開く...] コマンドを使って手動で開きます。
代替手段として、Claris Emailer では、広く使用されているフリーソフトウェアの Internet Config で保守管理されているマッピングテーブルを使用して MIME タイプを検索し、Macintosh ファイルタイプとクリエータコードにマップします。Internet Config を使用して X-Lotus-123R1 タイプをマッピングに追加するのは簡単です。これを最初に行っておけば、この例の添付ファイルは Macintosh で直接起動できます。
フィールド | 設定値 |
Macintosh 添付ファイルの変換 | Macintosh 添付ファイルの形式。どちらかを選択します。 - [AppleDouble (Base64 のみ)](デフォルト) - [BinHex4.0] |
RFC822 フレーズパートの扱い | アドレスヘッダー内のフレーズの処理方法。どれかを選択します。: - [フレーズパートなし](デフォルト) - [識別名をフレーズパートとして使用](フレーズにドメイン名を使用) - [利用できる場合は、ユーザー名の別名を使用します。それ以外の場合は、識別名を使用します。](別名かドメイン名を使用します) |
インターネットメールサーバーのメール内のノーツ独自のアイテムの送信 | [有効] にすると、インターネットの標準以外のアイテムは IMAP か POP3 クライアントに送信されます。これにより、RFC822 にないすべてのノーツヘッダーアイテムを使用できます。デフォルトは [無効] です。 |
ヘッダーから削除するノーツフィールド | ノーツ独自のアイテムがメッセージに表示されるように設定した場合(1つ上のフィールドを参照)、アウトバウンドのインターネットメッセージで送信しないノーツアイテム名のリストです。 |
多言語メールの MIME への変換時 | 複数の言語グループを含むメッセージのキャラクタセット。ほかのキャラクタセットの一部しか含まないキャラクタセットもあります。どちらかを選択します。 - [Unicode (UTF8) で送信] - [良く表現できるキャラクタセットで送信] |
キャラクタセッ名の別名 | キャラクタセット名の別名を入力して、MIME をネイティブ MIME に変換できるようにします。 |
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